Interview03
提案という付加価値こそ
営業の真価が問われる
世代をつなぐ存在として
会社全体をもっと盛り立てていきたい
八尾チームサブリーダー
髙田 仁志
「基本を大切に」という社風に惹かれて
– 入社までの経緯 –
僕は新卒でこの会社に入って、今年で9年目になります。
就職活動の時は、ほかに内定をいただいたりもしていたんですが
どちらかというと内勤寄りで。
それよりは「人と接して」といった仕事の方が向いてると思っていたので、
この会社で、営業職で、という経緯です。
当時、気になってホームページとか見るじゃないですか。今のホームページから確か2つくらい前、先代の時のものだったと記憶してるんですが、そこに「基本を大切にする社風」ということが書いてありまして、そこに惹かれたところは大きいです。
今でこそ20代の後輩ができたり、若手チームのようなものができてきたんですけど、それまではその年代があまりいなかったので、「若手代表」といった感じでこうしたインタビューのようなものに呼んでいただくことも多かったです。
それで、僕が入社して1年くらいで代変わりだったのですが、何せ入社したてで自分のことに必死だったので、周りの変化のようなものはそこまで覚えてないですね。ただ先輩などに聞くと、やっぱり大きく流れは変わってきてるみたいですね。
入社後すぐに感じた「仕事において大切なこと」
– 入社後のこと –
実際に営業職という形で仕事をはじめた後、新人のときから新規のご契約を立て続けにいただいたりして、成績は悪くなかったんですよね。お客様は当然僕たちの同業他社さんとお取引されていたりもして、たとえばサッシひとつとっても「どこから買うか選べる状態」なわけです。そんな中で、当時商品の知識もそこまでなかった新米の人間がそれだけ注文をとれたということは、「営業職というのは、経験や商品知識だけではないのかな」と感じるきっかけになりました。
そもそも20代の頃なんて見た目からして新人なので、お客様のところを訪問しても一目でわかるわけです。「新人が来た」と。そこを変に背伸びするのではなくて、わからないことはわからないと言う。その代わり、すぐに調べて返事をする。そういった「基本的なこと」を大切にできていればいいんだと、教育としても常に言われていました。僕としてはそれをただ必死に実践していましたね。
今にして思えば、そういったところからお客様に誠実さを感じていただけたのかもしれません。右も左もわからない中で、当然ミスも出てくるじゃないですか。納品の3日前に、2週間くらい納期のかかる商品の発注漏れに気づいたりといったことが実際にありまして。もちろん発覚したときにはすごく怒られて、でもそこから何とか納期を早めてもらったりなど、本当にあらゆる手を尽くしました。
全ての非は自分にあって、大きなご迷惑をおかけしたにもかかわらず、最終的には「こんなに力を尽くしてくれてありがとう」とそのお客様はお礼を言ってくださって。そうした経験を通して、「仕事において大切なこと」を自分なりに理解し始めたような気がします。
「提案」という付加価値こそ 営業の真価が問われる
– 「営業」という仕事 –
お客様と実際にコミュニケーションをとるのは僕ら営業なので、「それぞれの営業担当のイメージ」がそのまま「八尾トーヨー住器という会社のイメージ」になると言っても過言ではないんです。もちろんどんな業務も会社の印象を形作る大切な仕事ですが、「直接」というところを切り取ると、言葉の通り会社の看板を背負っているという責任を感じます。
だからこそ、担当によって対応が違ったり、レベルが違ったりなどということがあってはいけないですよね。もちろん、「誠心誠意」の表現の仕方は人や場面によって異なっても構わないと思いますが、新人が行ってもベテランが行っても均質なレベルで対応ができる体制づくりというのは、会社としてもより良くしていけるよう努力を続けているところです。
あとは、それがベースの部分だとすると、そこにどのような付加価値を生み出せるかということも重要な事柄です。レスポンスの早さ、誠実な仕事、ミスのない発注、色々ありますが、最も大切なのは「提案」だと思っています。今はインターネットで何でも注文できる時代なので、言われたことだけをこなしているだけでは僕たちの仕事は必要ありません。そこに僕たちが存在する意味というのは、「こういった理由で、こっちの商品の方がエンドユーザー様に喜んでいただけるのでは」といった提案の部分に尽きます。
そして、日頃流れ作業で仕事をしていては良い提案は絶対にできません。お客様やエンドユーザー様が本当に必要としているものというのは、徹底的に寄り添ってこそ見えてくるものですから。独自の商品を取り扱ったりしているわけではない以上、そうした「人」としての部分に勝る付加価値はありません。
いつも誰かが気にかけてくれた
– 八尾トーヨー住器という会社 –
先ほど、「人」としての部分、という表現をしましたが、これはこの会社の魅力や特徴を切り取るときに最初に思い浮かぶ言葉ですね。僕よりも上の世代の方々もよく言われることなんですが、誰か一人が問題を起こしたり、トラブルを抱えていたりするときに、「どうしたんだ」「大丈夫か」と皆が集まってくるのはこの会社らしい光景かなと思います。会社として、困っている誰かを一人にさせない雰囲気があります。
泥臭いと言えば泥臭いんですけど、例えば若手が電話で「すみません。すみません。」と謝ってたりすると、誰かが「今の電話何だったの?」と寄ってきて、助言をくれたり、サポートしてくれたり、そういった感じですね。
僕自身、とてもしんどかった時期にそうした会社の雰囲気に大きく救われたことがあるんですよね。今でこそ働き方の見直しなどもあって無理なく働くことができていますが、かなり昔、夜遅くまでの残業が続いた時期なんかはやっぱり体力的に消耗してしまって。体力的に消耗すると精神的にも余裕がなくなるじゃないですか。一時は身の振り方を考えるレベルまで追い詰められたこともありました。
当時はまだ若かったし、転職しようと思えば正直いくらでも先はあったと思うんですよ。ただ、新しい場所の仕事内容や条件などは事前にわかっても、そこにいる「人」というのは入ってみるまでわからない。対して、仕事が一時的につらくても、「人」の面ではいつも誰かが気にかけてくれる環境がある。「この環境は、実は当たり前のことではないのかもしれない」とそのとき気がついたんですね。自分自身がそんな風に接してもらってきたから、逆に他の誰かが悩んでいるときにはその恩返しをしないといけないなと思います。
何より重要なのは「ベストを尽くす」こと
– 若手の教育、新卒の採用など –
ここ数年で若手が増えてきて、会社としても教育カリキュラムなどをどんどんブラッシュアップしているところです。今営業部署はチーム制で、僕もサブリーダーという役職を任せていただいているので直接指導することも多いんですが、「これだけは」との思いで伝え続けているのは「ベストを尽くす」ということの大切さです。
弊社が創業当時から定めている「基本精神」というものがあり、その中にも「最大限の努力をする会社」というのがありまして。もちろん「ここに書いてあるからやらなくては」ということでもないのですが、これは絶対にできていないといけないと思います。
ミスひとつとっても、人間なので必ず起きることではあるんですが、怠慢から起きたミス・間違いと、ベストを尽くした結果のミス・間違いではその意味合いは全く違いますから。最初にもお話しした通り、直向きな努力というのは見てくれている人が必ずいます。そこさえしっかりしていれば、知識や経験は後からついてくるものだと思います。
熱意ある人をほったらかしにする会社ではないので、指導や助言に耳を傾けた上で、そこに自分のベストを持っていける人であればきっとうまくいきます。実際、僕を含め、弊社の営業担当はほとんどが経験ゼロからスタートしていますから。
世代をつなぐ存在として
– 今後の目標 –
今の僕の立場は、昔からこの会社を支えてきたベテランの方々と、新しい風をこの会社に吹かせてくれる若手と、その中間にあたります。上からの声と下からの声、その両方を聴くことができる位置に自分はいると思うんですね。
変革期にある会社の中で、例えば新しい取り組みが社内で持ち上がったときでも、その捉え方というのはやっぱり世代によって変わってきます。そこで下の世代の意見を吸い上げたり、上の意見をおろしたり、両方の声を聴ける耳をどんなときにも持ちながらその仲立ちできる存在でありたいなと思っています。
「変えることのできる立場」には当然相応の責任が伴います。自身の仕事でしっかりとお客様に喜んでいただき、常に向上心を持って成果を出しながら、より良い会社づくりに貢献できるようこれからも努力していきます。